嗅覚研究室

嗅覚のなぜ?を徹底研究!カグー博士の日々の研究をこちらで報告します。

アレルギー性鼻炎で嗅覚障害が起きるのはなぜ?

2020年1月23日

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アレルギー性鼻炎でも、ニオイが分からなくなってしまう、嗅覚障害が起こります。それではなぜ嗅覚障害が起きるのでしょうか?

鼻の粘膜に花粉などの異物が付着すると、くしゃみや鼻水、鼻の粘膜が腫れることによる鼻づまりが引き起こされます。これ自体は、私たちが持っている生理的な異物排除機構です。異物が体内に入らないようにしたり、入った異物を排除したりしているのですね。

鼻の粘膜が腫れると、におい分子がにおいを感知する鼻の中の嗅粘膜へ到達できず、ニオイがわからなくなってしまいます。これを呼吸性の嗅覚障害と言います。

さらに最近の研究ではアレルギー性鼻炎では嗅粘膜にも炎症が起きているとされ、呼吸性と組み合わさった嗅覚障害と考えられています。

アレルギー性鼻炎で嗅覚障害が起きるのは、鼻づまりによって、ニオイが奥まで通らなくなってしまう(呼吸性)ことと、嗅粘膜に炎症が起きてニオイを感じる働きが弱くなってしまっていることの2つが組み合わさって起きていると考えられているのですね。

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