ニオイコラム
ニオイがわかるのは、なぜ? 今さら聞けない『嗅覚』の秘密にせまります。
ニオイのする秋の草花
2018年9月6日
ニオイのする秋の草花をご紹介します。どれもなじみのある木々ですので、是非ニオイを楽しんでみてください。
キンモクセイ(金木犀)
三大香木とも呼ばれる、春のジンチョウゲ、夏のクチナシに続く秋のキンモクセイ。秋に香りのする草花といえば、まずキンモクセイがあげられます。秋が近づくにつれ、香りを楽しみにしていた方も大勢いらっしゃるのではないでしょうか。
キンモクセイは学名でOsmanthus(モクセイ属) fragrans(香りのある) var. aurantiacus(橙色の)と書きます。
キンモクセイは甘い良い香りですが、トイレの芳香剤として使用されていたり、さらに昔には、ニオイ消しとしてトイレの横に植えられていたこともあったようで、年配の方を中心にあまり好きではないという方もいらっしゃいます。
ニオイの好き嫌いは人それぞれ。キンモクセイの香りは私達に、「感じ方はみんな違ってていいんだよ」と言ってくれているような気がします。
そんなキンモクセイの香りには食欲を抑える効果があるといわれ、ダイエットにつながるかもしれません。 食欲の秋、食べたいものも沢山ありますが、金木犀の香りでお腹を満たす。そんな日があってもいかもしれませんね。
ヒイラギモクセイ(柊木犀)
キンモクセイが落ち着いてくると、アイボリーカラーのギンモクセイ、さらに白いヒイラギモクセイ、少し間をあけて、ヒイラギへと香りのリレーが続きます。
ヒイラギモクセイの香りはキンモクセイと似ていますが、上品でキンモクセイほど甘ったるくなく、ヒアシンスのような爽やかさと、水仙のような後を引く香りがします。
ヒイラギモクセイはギンモクセイとヒイラギの雑種と考えられており、とても似ているのですが、見分け方は葉の形です。キンモクセイは葉の縁取り(鋸歯)がツルツルですが、ギンモクセイ、ヒイラギモクセイへと徐々にギザギザが増え、ヒイラギはクリスマスリースなどでもお馴染み、深いギザギザが特徴ですね。開花の順番で徐々にギザギザが深くなっていくので、ぜひ覚えてみてください。
バラ(薔薇)
花の女王、バラ。春が見頃ですが、実は秋もシーズンです。
香料の世界において、バラ、ジャスミン、スズランは世界三大花香と呼ばれ、特にバラにおいては、女性の香水すべてに入っている、と言っても過言ではありません。
バラの香りの歴史は古く、紀元前にはすでにバラは花の女王と呼ばれ、あこがれの的でした。さらにクレオパトラや暴君ネロ、マリーアントワネット等のバラ好きは語り草ですね。
バラの香りと言っても一様ではなく、香りによって7つに分類されるほど種類によって実に様々です。
「香りのないバラは笑わぬ美人に同じ」と言われるほど、いかに美しいバラと言えども、香りがなければとても寂しい、美しさを際立たせてくれるバラの香りを是非堪能してみてください。
コメントを投稿する