ニオイコラム
ニオイがわかるのは、なぜ? 今さら聞けない『嗅覚』の秘密にせまります。
魅力的な香り②:龍涎香(りゅうぜんこう・アンバーグリス)
2020年8月5日
麝香(ムスク)に続く動物性香料の第二弾、「龍涎香(りゅうぜんこう・アンバーグリス)」です。
龍涎香はアラビア人が特に愛した香りといわれ、アラビアン・ナイトとしても知られる「千夜一夜物語」に登場します。そのネーミングも大変ロマンティックで、中国では龍の涎が固まったものと信じられたためつけられた名称だそうです。
龍涎香はマッコウクジラの腸内で消化できなかったものが固まって結石となったものと考えられていますが、生成の詳細なメカニズムは解明されていません。
また麝香同様、龍涎香もとても貴重な香料で、捕鯨が盛んだったころは約1%の確率でマッコウクジラから龍涎香がとれたようですが、捕鯨漁が禁止されている現在では、海岸に偶然打ち上げられたものを発見する以外に方法はありません。
2012年にイギリスの少年が約600gの龍涎香を海岸で発見し、500万円の価値があると鑑定されたそうです。
歴史、名称、価値ともにロマンあふれる龍涎香、皆様も一攫千金目指して探してみてはいかがでしょうか。
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