ニオイコラム
ニオイがわかるのは、なぜ? 今さら聞けない『嗅覚』の秘密にせまります。
ニオイのする夏の花(後半)
2018年7月20日
本格的な夏のシーズンから夏の終わりまでニオイを楽しむことのできる夏の草花(後半)をお届けします。
【オシロイバナ】
夏に良いニオイが楽しむことが出来る花と言えば、オシロイバナです。とっても身近で香りを楽しめる期間が長いのが魅力です。 英名では「Four o'clock(4時)」と呼ばれ、夕方咲き始め朝8時頃には閉じてしまいます。夜に咲きますので、夏の長い夜に楽しむことができるのが特徴です。
オシロイバナといえば、小さい頃、黒い種や種をつぶして出てくる白い粉で遊んだ、という記憶のある方もいらっしゃるかもしれません。オシロイバナはその名の通り、昔女性の白粉(オシロイ)に使われていたようで、夕方から花が咲くことなどから「夕化粧」という呼ばれ方もあるようです。
身近にあって、夏中楽しむことのできるオシロイバナ。お出かけから帰ってくるいつもの道、花火やお祭りの帰り道夏の夜の香りを楽しんでみてください。
【葛】
葛は秋の七草の1つですが、花が咲くのは夏真っ盛りの8月が見頃です。紫色の花がブドウの房のように連なって咲き、ニオイもまさにブドウに似た香りです。
葛の根を乾燥させたものが「葛根」という生薬となり、有名な漢方の葛根湯の原料として使われます。葛もちや葛切りなどの原料としても使われ、清涼感のある見た目が夏にピッタリのスイーツですね。
葛はつる性の植物ですので、土手やフェンス、高速道路脇など高いところで見つけることができます。また、花は大きな葉に隠れるようにして咲いていることが多く、見過ごしてしまうかもしれません。しかし、葛の花のニオイはとても強いので、少し離れていても甘いブドウのニオイが漂ってきたら、葛の花かもしれません。
【ヘクソカズラ】
ヘクソカズラという植物をご存知でしょうか。漢字では「屁(へ)糞(クソ)葛(クズ)」と書き、葉や茎から悪臭が生じることから名づけられたようです。一方、花は小さく可憐で、触ってみるとふかふかしていて柔らかいのです。
肝心のニオイですが、必ずしも悪臭がするわけでもなさそうです。花や葉をもみ込むとニオイがするそうですが、悪臭というよりは、青臭いニオイがします。匂う種類と匂わない種類があるのでしょうか?人によってニオイの感じ方が異なるのでしょうか?見かけたらぜひ皆さまも嗅いでみてください。
ヘクソカズラは日本中いたるところで見ることができます。ツル性の植物ですので、フェンスなどでよく見られます。
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