嗅覚研究室
嗅覚のなぜ?を徹底研究!カグー博士の日々の研究をこちらで報告します。
第53回日本鼻科学会に出展しました
2014年9月29日
2014年9月25日(木)から27日(土)まで、大阪で行われました、第53回鼻科学会総会・学術講演会に出展しました。
本学会は耳鼻咽喉科学会の関連学会の1つで耳科・鼻科・咽喉科のうち「鼻科」に特化した学会です。
この学会の大きなトピックスとしては①好酸球性副鼻腔炎、②鼻科手術、③舌下免疫療法の3つが挙げられると思います。
好酸球性副鼻腔炎
特に好酸球性副鼻腔炎に関しては、いわゆる副鼻腔炎の中で病態によって区別されるようになり、難治性の副鼻腔炎として注目されています。
この好酸球性副鼻腔 炎の3大症状は「鼻水」「鼻づまり」「嗅覚障害」であり、嗅覚障害を伴う症例が多いことから、嗅覚検査を提供している私たちにとっても関心が高い疾患でも あります。
治療方法はステロイドの点鼻や内服、最終的には手術が一般的のようですが、再発率が高く、完治には根気強い治療が必要となるようです。
“嗅覚”に関する演題も多くありました。
好酸球性副鼻腔炎における嗅覚障害に関すること、その治療・術 前術後の嗅覚についての評価について多くの議論がされておりました。
また、原因不明の嗅覚障害やパニック障害患者の嗅覚、妊娠期間中における嗅覚の変化な ど、嗅覚に与える多彩な疾患について理解を深めることができました。
神経変性疾患と嗅覚障害
「神経変性疾患と嗅覚障害」という演題ではパーキンソン病や認知症を代表とする神経変性疾患において、早期に嗅覚障害を呈することについて解説がなされ、耳鼻咽喉科領域においても対応できるよう呼びかけがされていました。
ますます重要さをましてきた嗅覚。今後の発展が期待されています。
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